忍者本こと”The Secret of JavaScript Ninja”の翻訳が、翔泳社より来月発売になります。

『JavaScript Ninja の極意』(2013年5月25日発売予定)。

作者は jQuery の創始者のジョン・レジグ氏です。作者名からも明らかな通り、本書は JavaScript の入門書ではありません。




レベルで言うと「サイ本」を読み終えて次の段階に進みたい人、あるいは普段仕事で JavaScript を使っているけど、ここらでもう一皮むけたいと思ってる人、あたりが対象でしょう。

中級以上の JavaScript プログラマでも、本書を読んで目からウロコの思いをすることがきっとあると思います。翻訳はちょっと高いですが、少しでも安く読みたい、あるいは少しでも早く読みたいという人で英語を読むのが苦にならないという人でしたら、版元( Manning Publications Co. )から原書で買うという手もあります。

上記サイトをウォッチ(またはメルマガ登録)しておくと紙版・電子書籍版とも定価( $31.99 )の半額近くで買うチャンスが月に一、二度はあります。Manning には Deal of the Day (今日の特価)という企画があり、毎日日替わりテーマで一冊~数冊が半額近くで買えます。またそれ以外に時折キャンペーンでテーマ別に広範囲の書籍が特売で買えるチャンスもあります。

版元から電子書籍版を買うと、amazonのkindle本のようにDRMガチガチで印刷も書籍からのコピペも(ブラウザからの場合)検索すらできないということはなく、pdf版他のオープンフォーマットで入手できますので、絶対お勧めです(私はプログラミング本のキンドル版は世の中から消えてなくなってほしいと思ってる派)。

また、上記サイトの“Secret of the JavaScript Ninja”のページからは本書のサンプル(第1章、6章)のほか、クロージャの仕組み( How Closures Work )、忍者入門( Introducing Ninja )などの記事もダウンロードできます(要メール登録)。

私はこの本は MEAP本の段階から読んでいてお気に入りで、ときおり Twitter で感想をつぶやいたりしていました。自分まとめはこちら。 →忍者本が凄い

そのまとめにも書きましたが、本書で一番重点が置かれているのが JavaScript の関数です。関数と言っても、もちろん関数の書き方とか使い方の話ではなく、関数型プログラミングクロージャについての解説です。

2000年代前半から中盤にかけての JavaScript 界のメイントピックといえばオブジェクトや Ajax でしたが、2006年以降は関数型プログラミングをちゃんと使いこなしているか否かが JavaScript プログラマとして鼎の軽重を問う基準になりました。

jQuery や D3 など、近年の JavaScript のライブラリやフレームワークは、内部的には関数型プログラミングバリバリで書かれており、当然そうしたライブラリを使うにしても、JavaScript の関数型言語の側面を知らなければきちんと使うことはできません(少なくとも理解して使っているとは言えません)。

JavaScript における関数型プログラミングやクロージャをしっかり理解したいと思ってる人に本書はお勧めです。

下は同書の目次です。ただしMEAP版のときの目次に私が勝手に邦題をつけたものなので、翻訳版とは異なっていると思います。

JavaScriptプログラマでしたら、この目次を見ただけで興味を掻き立てられると思います。




たとえば eval(9章)や with文(10章)といえば、ダグラス・クロックフォード氏によってすっかり悪者にされた JavaScript の”parts” です。しかしレジグ氏がこれにそれぞれ章を割いているということは・・・?

ちなみにJSLint から JSHint をフォークした理由(翻訳)でも触れましたが、クロックフォード氏は、”Good Parts”を書いたころに比べると、コミュニティでの地位は若干微妙になってきているようです。

また、タイマー(8章)や正規表現(7章)にも独立した章が割かれています。ある程度 JavaScript を使いこんだ人は「今さら・・・」と思うテーマかもしれませんが、読んでみると意外な発見があるかもしれませんよ(私はありました)。

ともあれ翻訳版の発売日が待ち遠しいところです。

(2013/04/29 14:54 投稿)