※ 本記事で紹介した書籍の元となった web版のチュートリアルを翻訳しました。D3.js の作者マイク・ボストック氏も推薦するチュートリアルで、デザイナー、データアナリスト等、非プログラマの方までを対象とした分かりやすい内容です。基本的なところから実際にグラフを作成するまで順を追って解説しています。ぜひご参照ください。

  D3 日本語チュートリアル (全16章)



米オライリより、D3.js の入門書 (洋書)
“Interactive Data Visualization for the Web – An Introduction to Designing with D3”

が発売になりました。私は昨秋、本書の “Early Release版” を購入していましたが、正式発売と同時に改めてダウンロードしてみました。

米オライリの Early Release 版というのは草稿版みたいなもので、正式発売よりだいぶ前の草稿段階で購入できる楽しい仕組みです。値段は最終版で買うのと同じですが、場合によっては草稿段階で何度かアップデートするたびにダウンロードでき、正式発売時にまた改めてダウンロードできます。もちろんダウンロードのたびに追加の費用がかかるなんてことはありません(最初に支払った金額のみ)。

技術の進歩の早い分野ですので少しでも早く読めるのは助かりますし、一冊の本が出来上がっていく過程も楽しめるわけです。

で、この本の内容ですが、ずばりお勧めです


D3.js 入門書としては、同じ米オライリから昨年の6月、
“Getting Started with D3”

という本が出ています(最近、日本語訳も最近出ました)。

こちらは全部で70ページほどとコンパクトにまとまっているのですが、題材がニューヨーク交通公社のデータと日本人には少し馴染みにくいこと、ページ数が薄いせいで、d3.js の重要な概念についても説明不足の嫌いがあり、ある程度 JavaScriptがわかっていて、自分でわからないことを webで調べられる人でないと、なかなかこの本を読むだけでは d3.js の(基礎も)身につけられないと思います。

また d3.js の進歩が非常に早く、昨年6月以降、d3.js自体はもちろん、d3.js を取り巻く環境も大きく変化してしまっています。

今回発売になったスコット氏の新刊は 272頁と十分なページ数があり、htmlやcss、JavaScriptの基礎からじっくり解説しています。実際、読者として、プログラミングの経験がない、あるいはほとんど無いデザイナーも想定しており、これを機会に JavaScript の勉強をしてみようという人にもお勧めです(とはいえ、本格的に JavaScriptを勉強するのでしたらもっと別の本を読んだ方が良いでしょう)。

英語も凝った言い回しなどは無く平易ですので、標準的な高卒程度の英語力とある程度web系の単語に馴染んでいれば、そう苦労はしないと思います。また、具体的なコードが多数掲載されていますので、順に追っていけば、ページ数の割に早く読め進めることができるでしょう。



昨年暮れにリリースされた D3.js のバージョン3では特にプロジェクション(地図投影法)が強化され、様々な投影法が追加されました。グラフだけではなく、地図作成と地図上へのデータマップ機能が強化されたのです。

本書では、地図関連についても12章 “Geomapping”で20ページ近くを割いて解説されており、mappingについての基礎的な概念の習得や実際の地図作製ができるようになっています。

ただ、正直に言って d3.js で様々プロジェクションを自在に使いこなし、思い通りの地図やデータ地図を作れるようになるのは相当に骨が折れます。

日本の清水さんがこの分野で豊富な実例とチュートリアルを作成・公開されていますので、本書で基礎を習得してから、清水さんのページで応用を身に着けるのも良いでしょう:
GUNMA GIS GEEK – d3.js

米オライリではすでに購入可能ですが、日本のアマゾンでは発売予定が4月2日となっています。ただ、ebook版(電子版)を買うのでしたら、アマゾンのキンドル版を買うより、オライリのサイトで直接購入する方が絶対的にお薦めです。専用端末、あるいは専用アプリでしか読めないキンドル版と異なり、本家サイトでは PDF/ePub/Mobi 等のオープンフォーマットでダウンロードできるので自分の好きなビューアで読めますし、印刷や「紙面」からのコピペも、検索も自由にできるからです。PC版のキンドル閲覧アプリでは書籍内の検索ができず、これはプログラミング本としては致命的な欠点です。

紙版が欲しい場合は、送料や納期を考えると、たぶん4月まで待ってでもアマゾンで購入する方がお得かもしれません。

(2013/03/15 05:30 投稿)